安平小砲台(あんぴん)
 別称  : なし
 分類  : 砲台
 築城者: 姚瑩(清朝)
 交通  : 台南駅からバスに乗り、
      「安平古堡(安平路)」下車徒歩1分
 地図  :(Google マップ


       <沿革>
           1840年に第一次アヘン戦争が勃発すると、台湾の実質的な統治者である分巡台湾道・
          姚瑩は、台湾の17の港に砲台を構築した。安平小砲台はそのうちの一つで、当初は竹籠
          と土嚢で作られる予定であったが、石造に改められた。翌1841年にも増築が加えられたと
          される。1874年に二鯤鯓砲台が建造されると、再び修築された。
           しかし、土砂の堆積などによって砲台は徐々に海岸線から遠ざかっていき、海防要塞と
          しての機能を失っていった。1895年に台湾が日本に割譲されて以降は顧みられなくなり、
          1949年に国民党が台湾に入ると、砲台跡にバンカーが建設された。


       <手記>
           安平城(ゼーランディア城)の南西に位置していますが、小砲台の建設時にはほとんど
          廃墟となっていたようです。小砲台とは二鯤鯓砲台(大砲台)に対応する名称のようで、
          その建設前に何と呼ばれていたのかは定かでありません。また、小砲台東側の墓地は
          ゼーランディア城の支堡ユトレヒト砦跡とされていますが、やはり併存していたことはなさ
          そうです。
           小砲台は1994年に復元され、小規模ながら近世砲台の様相を取り戻しています。とは
          いえ、安平城があまり使い物にならないとなると、この小砲台だけで台南を防衛するのは
          いささか無理があろうというものです。

  
 安平小砲台と石碑。
安平小砲台と説明板。 
 砲台を南西から。
北西隅のようす。 
左側の開口部は射口柵槽。 
 射口柵槽の石碑。
 何と書いてあるのかは分かりません…。


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