青柳寄居(あおやなぎ)
 別称  : なし
 分類  : 平城
 築城者: 不詳
 遺構  : 堀跡
 交通  : JR両毛線前橋駅または上毛電鉄中央前橋駅よりバス
       「龍蔵寺町」バス停下車徒歩5分


       <沿革>
           鈴木氏・長沼氏らが拠ったとされるが、両氏について詳細は不明である。
           永正六年(1509)、連歌師宗長が「青柳の里」を通って「荒蒔和泉入道宿所」に立ち寄り、
          連歌会を催したことが『東路の津登』に記されている。この荒蒔和泉入道の「宿所」が青柳の
          寄居を指すとみる向きもあるようだが、この記述からでは何とも判じがたい。荒蒔氏について
          も、詳細は不明である。

       <手記>
           青柳寄居は、桃の木川の脇に築かれた館城です。上の地図からも、城跡南西に河川改修
          された跡が容易にみてとれ、川の屈曲部の外側に選地されていることが分かります。川端に
          ありながら河岸からはわずかに内陸に方形の曲輪を形成しているので、おそらくもう1つ外側
          に外郭があったのではないかと推測されます。かつては、城跡の周辺に「八幡曲輪」の字が
          残っていたようです。
           桃の木川にかかる橋には「寄居橋」という名が付けられており、この橋を渡る道路から一本
          北側に入ると、住宅の隙間に北辺の堀跡と思しき不自然な小路があります。この小路の西の
          突き当りには、堀跡の空き地に建てられたとみられる周囲に比べて明らかに新築のアパート
          があります。これらの他には、私が歩いて見た限り城跡を示すようなものはありません。

           
 堀跡と思しき小路。
堀跡に建てられたと思しきアパート。 
 桃の木川と寄居橋。


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