下田城(しもだ)
 別称  : 陣内城
 分類  : 平城
 築城者: 下田惟政
 遺構  : 堀跡か
 交通  : JR豊肥本線肥後大津駅よりバス
       「西下田」バス停下車徒歩3分


       <沿革>
           戦国時代に、阿蘇氏家臣下田惟政によって築かれたとされる。現地の標柱には、
          惟政について阿蘇氏の祖である「健磐龍命のから数えて四十予代の後裔大宮司
          友寛」の三男とある。これが正しければ、下田氏は阿蘇氏の庶流となるが、(阿蘇)
          友寛なる人物については定かでない。
           天正十二年(1584)、島津氏が阿蘇へ侵攻し、下田城は攻め落とされた(十三年
          とも)。『南郷事蹟通考』によれば、当時の城主は下田左エ門能続とされる。一連の
          戦いで阿蘇氏は滅亡したが、下田城のその後については不明である。

          
       <手記>
           阿蘇山カルデラの南西部、白川の支流渋谷川が三方をめぐる舌状の台地先端
          を利用した城です。上の地図に示した点に城址標柱が立っています。
           実際の主城域はその南とみられますが、南阿蘇鉄道の線路によって分断されて
          いたり民家の敷地になっていたりと、踏査は困難な模様です。
           渋谷川をはさんだ東方には、下田城にちなんだとみられる南阿蘇鉄道の「阿蘇
          下田城ふれあい温泉」駅があります。ただし私が訪れた時点では熊本地震により
          立野〜中松間は運休中でした。駅からは歩いて5分程度の距離なので、鉄道が
          復旧すればより容易に訪れることができるようになります。

           
 城址標柱。
標柱周囲のようす。 
 渋谷川筋から見た下田城跡。 


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