宮野目方八丁遺跡 (みやのめほうはっちょう) |
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別称 : 方八町 | |
分類 : 平城 | |
築城者: 源義家か | |
遺構 : 土塁、堀跡 | |
交通 : JR東北本線花巻空港駅徒歩15分 | |
<沿革> 『邦内郷村誌』や『公国史』に、永承六年(1051)にはじまる前九年の役において源義家が陣場を設けた ところとする記載がある。 昭和三十一年(1956)以来数次にわたる発掘調査の結果、実際には9世紀ごろの遺跡であることが判明 した。方八丁(ないし方八町)の字は、ちょうどそのころに築かれた胆沢城や志波城の比定地にもみられ、 同様の古代官衙の跡があったものと推定されている。 他方で、現在地表面に堀や土塁の痕跡がみられるが、これは方八丁が中世に城館として転用されたもの とみられている。しかし、館主や存続期間等については不明である。 <手記> 宮野目方八丁遺跡は、宮沢賢治が自宅兼農業塾としていた羅須地人協会の敷地内にあります。立地的 にみれば、北上川が大きく屈曲する外側の河岸上に位置し、その支脈にも面していることから、中世開発 領主の城館としてみても格好の場所といえます。 現在、土塁と堀の一部とみられるものがありますが、明確な全体像は少々把握しにくい感じです。遺跡に ついては説明板が設置されています。熱心な農業研究家でもあった賢治の居宅跡が、中世の開発領主の 居館でもあったというのは、偶然としてもよくできているように思いますね。 |
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土塁跡。 | |
堀跡か。 | |
羅須地人協会のようす。 | |
賢治といえば、の黒板。 |