大坪砦(おおつぼ)
 別称  : 大坪城
 分類  : 山城
 築城者: 不明
 遺構  : なし
 交通  : JR中央本線韮崎駅または長坂駅よりバス
       「新田」バス停下車徒歩15分

       <沿革>
           『北巨摩郡誌』に、「天正年間(1573〜1593)武田氏の臣某、勝頼の命を受け築きたるもの
          にして、天正十年(1582)武田氏没落と共に北条氏の占領に帰し、次で徳川氏の領有に移り
          幾何もなく廃城に帰せられたり」とある。これが正しければ、大坪砦は織田氏に備えて武田
          勝頼によって築かれ、天正壬午の乱に際して北条氏が取り立て、乱後に徳川氏が廃したと
          推測される。


       <手記>
           大坪砦は、西川と箕輪堰の合流点に向かって細長く延びる舌状の丘陵先端にあったとされ
          ています。『日本城郭大系』によれば、ここが「城山」と呼ばれていたそうです。「いた」という
          のは、現在城跡一帯は西欧を思わせるような新しい住宅街となっていて、開発により遺構は
          消滅してしまったように見受けられるからです。
           住宅街の入口は、一段ガクッと下がっており、あるいは根元の堀の名残かもしれません。
          周囲の斜面にも遺構の名残があるかもとも思ったのですが、谷側はすべて住宅の私有地と
          なっており、踏査は困難です。

           
 付け根付近の段差。堀跡か。
段差の上側から砦跡を俯瞰する。 


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