酒盛城(さかもり)
 別称  : 酒盛山砦
 分類  : 山城
 築城者: 安中氏か
 遺構  : なし
 交通  : JR信越本線安中駅よりバス
       「郷原西」バス停下車


       <沿革>
           安中市発行の観光パンフレットや郷土史資料に酒盛城址ないし酒盛山砦として掲載されて
          いるが、その他の文献にはみられない。安中市が何を根拠に城跡としているのかは不明で
          ある。


       <手記>
           安中市の諸資料には酒盛城址とはっきり明記されているにもかかわらず、現地にはとくに
          案内等はみられません。城跡とされる場所は碓氷川河岸の小丘で、谷戸を挟んだ北側には
          名山城址があります。
           現在、城域を国道18号が貫通しており、おそらく城山はこれによってほとんど崩されている
          ものと思われます。したがって、遺構はおろか城山の旧状をうかがうことも困難です。国道の
          河岸側にはわずかながら崩し残しと思われる雑木林があり、その北東麓付近には地元郷原
          の有力者らしき山中家の墓地があります。墓地裏から少し藪を分け入ってみましたが、城跡
          であることを匂わせるようなものは見つかりませんでした。
           墓地下の交差点脇には、旧中山道と妙義道の追分の常夜灯があります。国道建設に際し
          て、北東50mほどのところから移設されたそうですが、両道が城のあった頃にすでに存在した
          とすれば、酒盛城は両道の追分や碓氷川の渡河点を扼する目的で築かれた名山城の支砦
          であったものと推測されます。

           
 酒盛城址現況。
酒盛城址の河岸側のようす。 
 妙義道の追分常夜灯。


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