一宮城(いちのみや)
 別称  : なし
 分類  : 平城
 築城者: 田村大宮司
 遺構  : なし
 交通  : 琴電琴平線一宮駅徒歩10分


       <沿革>
           讃岐国一宮である田村神社の大宮司の居館である。田村神社は和銅二年(709)に社殿が
          創建され、建仁元年(1201)に正一位となったとされる。室町時代にも、細川頼之や細川勝元
          といった讃岐守護細川家の庇護を受け、他方で田村大宮司には軍役が課された。
           天正十年(1582)に土佐の長宗我部元親が香西氏を攻めた際には、香西氏の側で参戦して
          いる。長宗我部氏の讃岐侵攻に伴うものか、天正年中(1573〜82)には一切経蔵を焼失した。
          大宮司の館がいつごろまで存続したのかは定かでない。


       <手記>
           田村神社は今も讃岐国一之宮として立派な社殿と格式、そして広大な境内を有しています。
          一般には境内のどこかに大宮司の館が隣接していたとみられていますが、神社の乾の方角に
          あったともいわれ、正確な場所は分かっていないようです。遺構はおろか地形的にも目につく
          ようなところはなく、静かに参拝して後にしました。
           ちなみに、田村は古い地名で大宮司が田村姓であったわけではないようです。

           

一宮城跡とされる田村神社。


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