下井出塁(しもいで)
 別称  : なし
 分類  : 平城
 築城者: 不明
 遺構  : 土塁
 交通  : JR中央本線長坂駅からバスに乗り、
      「下井手」下車徒歩5分


       <沿革>
           住宅背後の竹林に土塁が残るとされる。北杜市の『市内城館跡詳細分布調査
          報告書』によれば、天正年間(1573〜92)に若神子から移り住んだと伝えられる
          土豪千野氏(茅野氏)の屋敷跡と推測されている。


       <手記>
           甲川の西岸に、旧家が2軒並んでいるあたりが下井出塁とされています。ただ、
          両宅とも裏手に竹林はなく、件の土塁が現存しているのかどうかは分かりません
          でした。一方、西側の居宅は立派な長屋門を構えていて、また西辺が2段に造成
          されています。あるいは、こちらも土塁の名残とみてよいかもしれません。
           この西側の旧家の北西隅には、「浅川伯教・巧兄弟の祖父千野真道の顕彰碑」
          があります。浅川兄弟というのは、ググってみたところ戦前から戦後にかけての
          朝鮮古陶磁の研究者だそうです。『調査報告書』の推定もこの千野氏に依拠して
          いると思われ、諏訪氏や小淵沢の茅野氏と関係があるとも考えられますが、推測
          の域を出るものではありません。

           
 塁跡の東側を流れる甲川。
甲川沿いから下井出塁跡を望む。 
 2段になっている西辺。
 土塁跡か。
西側の旧家の長屋門。 
 浅川伯教・巧兄弟の祖父千野真道の顕彰碑。


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