田中氏屋敷(たなかし)
 別称  : 田中土佐守宅
 分類  : 平城
 築城者: 田中土佐守か
 遺構  : 土塁
 交通  : JR中央本線長坂駅徒歩30分


       <沿革>
           『甲斐国志』に「田中土佐守ノ宅」とある。田中氏については『国志』にも「古事ヲ喪ナヘリ」
          とあり、定かでない。


       <手記>
           花水坂をちょうど上りきったあたりに土塁を備えたお宅があり、これが田中氏屋敷跡です。
          かつては西と北の2辺に土塁が残っていたそうですが、道路の拡張により北側は失われて
          しまいました。また、西辺についてもかつては40mあったということから、いくぶん削られて
          いるようです。
           屋敷は西と南に沢谷戸を望む台地の角に位置しており、在地領主の居館としての立地と
          拝察されます。谷戸には今も水田が広がり、花水坂は七里岩台地と甲州街道を結ぶ重要
          な街道であったことから、田中氏もそれなりの勢力を有していたものと考えられます。

           
 谷戸越しに西側から屋敷跡を望む。
西辺の土塁。 


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