由良台場(ゆら)
 別称  : 鳥取藩台場
 分類  : 台場
 築城者: 鳥取藩
 遺構  : 土塁
 交通  : JR山陰本線由良駅徒歩20分


       <沿革>
           文久三年(1863)、鳥取藩は藩内の8か所に台場を構築した。由良台場はそのうちの一つである。
          高島秋帆に学んだ武信潤太郎が総指揮にあたったが、藩からの出資金はなく、人夫の賃金などは
          地元の庄屋らの献金で賄われたといわれる。
           翌四年(1864)に完成し、近隣の六尾反射炉で鋳造された六十斤、二十四斤、十八斤、五寸径の
          計4門の大砲が設置された。民兵が組織されて警備にあたったとされるが、実戦を経ることなく明治
          維新を迎えた。


       <手記>
           由良川の河口に臨んで築かれた半月型の砲台です。「鳥取藩台場跡」として5か所が国の史跡に
          指定されていますが、そのなかでもとりわけ保存状態の良いものとされています。実際にほぼ完存
          といってよいほど美麗な状態で残っており、土塁や4か所の砲座、南辺の虎口および蔀土塁などが
          雑草1本なく露わとなっています。広々とした台場は、小さな子供の格好の遊び場となっているよう
          でした。
           ちなみに、由良は「名探偵コナン」で有名な青山剛昌氏の出身地として有名で、台場のすぐ東の
          「道の駅 大栄」には青山剛昌ふるさと館があります。当然そちらは大いににぎわっている様子でし
          たが、台場跡に観光客らしき姿はみられませんでした。私はというと、先を急いでいたのとコナンは
          ほとんど観ていないのとで、コナン商店街を脇目に次の目的地へと向かいました。

 台場の虎口と蔀土塁(左手)。
台場内部のようす。 
 同上。
同上。 
 砲座の一つ。
台場から日本海を望む。 


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