贄川城(にえがわ)
 別称  : なし
 分類  : 山城
 築城者: 不明
 遺構  : 曲輪、堀
 交通  : 秩父鉄道三峰口駅徒歩20分


       <沿革>
           2000年代に入って新しく発見された城跡である。史料にはみられず、詳細は不明である。


       <手記>
           秩父市立荒川西小学校の裏山が城跡です。歩いていく場合は学校西脇の細道を遡って、
          峠越えの切通しから裏手の尾根に取り付きます。車なら、県道37号を走って城山の北から
          旧道に入り、空いたスペースに駐車してやはり峠まで歩きます。登り始めてすぐのところは
          両サイドが崩れてやや危険ですが、後はなんの苦労もなく最後尾の堀切跡まで辿り着け
          ます。
           堀切といってもごく浅いものですが、脇には竪堀を備えています。それ以外には堀の造作
          は見られず、山頂の主郭から尾根先側へ3段の削平地がひな壇状に並んでいます。3曲輪
          ともきちんと削平されているのが特徴ですが、さほど防御力が高かったとは思えません。
          主郭には木に括りつけられた「贄川城址」の手書きプレートが掲げられています。
           新たに見つかった城跡ということですが、小学校のすぐ裏手の大して高くない山で、子供
          などが遊びに登ってもおかしくないようなところなのに、今まで気づかれなかったというのが
          かえって不思議な感じでした。こうして麓には集落があるうえに鉄道まで通じているので、
          かつてはここに小領主がいて、その詰城だったのではないかなと、直観的に思いました。

           
 贄川城跡を北から望む。
付け根の堀切跡。 
 堀切脇の竪堀。
主郭のようす。 
 手作りの城址プレート。
2段目の腰曲輪。 
奥に土塁が見えます。 
 3段目の腰曲輪。


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