殿山城(とのやま) | |
別称 : なし | |
分類 : 平山城 | |
築城者: 不明 | |
遺構 : 不詳 | |
交通 : 京成千葉線検見川駅徒歩15分 | |
<沿革> 殿山や蓑輪といった小字が残り、城館跡とみられているが、詳細は不明である。 <手記> 殿山城跡は舌状台地の先端に位置し、周囲は花見川水系の谷戸が入り組んでいます。 比定地はかつて東大の緑地植物実験所があり、今もその一画に薬用植物園があります。 東大はこの土地を売り払おうとしたそうですが、地元の有志が動き、同じ学術目的の相手 でなければ売却できないという縛りを設けることに成功したそうです。 というのも、ここにはハスの育成場があり、3ケタにおよぶ品種が育てられていました。 東大はそれらも手放そうとしていたそうですが、当然貴重な研究資料であり、とくに殿山 の麓は、いわゆる古代蓮の大賀ハスの種子が見つかった場所です。このハス園を守る ために、地元の保存会は発足したそうです。 ここが重要ですが、殿山には普段は入れません。ハスが見ごろを迎える7月の土日の 朝6時〜10時の間だけ、ハス園として一般に開放されます。私が訪れたときは閉園時刻 ギリギリだったのですが、ダメもとでと思って登ってみたところ、遠くから折角来たことだし ということでボランティアの方に案内をしていただけました。ハスの花は早朝に開いて日が 昇るころにはいったん閉じるそうで、やはりきれいなハスを見たい人は、できるだけ早い 時間に訪れたほうが良さそうです。それでも、ハスの花はどれも厳かで、種類ごとに香り がけっこう異なり、葉のツヤ具合にも何パターンかあってたいへん楽しめました。ピーク時 にはかなり人手があるようですが、終わり際ということで誰もおらず、のびのびと見学して お話をうかがえたのも有難かったです。 城跡の方はというと、そんなわけで遺構があるのかどうかもわかりません。南西麓から の登り道は台地の付け根で堀底道状になっていて、あるいは貴重な城跡の名残かも しれません。 |
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殿山城跡遠望。 | |
城内のハス園。 | |
地中に眠っていた種子から発芽した、 いわゆる古代蓮の1種の大賀蓮。 |
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ハスの花。 |