伊根城(いね)
 別称  : 亀島城
 分類  : 平山城
 築城者: 島津氏か
 遺構  : 曲輪
 交通  : 京都丹後鉄道岩滝口駅からバスに乗り、
      「伊根」下車徒歩30分


       <沿革>
           『一色軍記』によれば、天正年間(1573〜92)に島津藤兵衛・同伊織が居城していたと
          される。島津氏の来歴について、詳細は不明である。藤兵衛と伊織は、本能寺の変後の
          同十年(1582)九月に、大島城で討ち死にしたといわれる。


       <手記>
           伊根湾の水際を囲むように延びる有名な舟屋群の最も奥に突き出た峰上の城です。
          集落の道路沿いに建つ電柱に津波避難場所として亀山稲荷神社への案内が張り付け
          られており、そこから神社や墓地を脇目に上がっていくと城域に達します。
           頂部の主郭には愛宕神社が鎮座し、前後それぞれ2段ずつの腰曲輪が見られます。
          堀はありませんが、この城を陸路で攻めようとしてもかなり難儀と思われるので、あまり
          必要なかったのでしょう。今日のような舟屋の街並みが形成されたのは江戸時代以降
          と思われますが、漁村としては古くから伊根庄に日出・平田・亀島の3村が成立していた
          ようなので、おそらく船での移動を前提とした水軍城に近かったのではないでしょうか。
           伊根浦をぐるっと歩くので、駐車場やバス停からは結構時間がかかります。とはいえ、
          舟屋群の集落歩きは貴重かつ楽しいので、訪城も含めてのんびり2〜3時間を見越して
          観光するのがよいでしょう。できれば1泊して、丸1日かけて歩き回りたい風情でした。

 対岸から伊根城跡を望む(中央右手の丘)。
主郭下の登城口。 
虎口跡か。 
 主郭前方1段目の腰曲輪。
主郭と愛宕神社。 
 主郭前方のようす。
主郭背後1段目の腰曲輪。 
 同曲輪から主郭を望む。
主郭背後2段目の腰曲輪を見下ろす。 
 主郭前方2段目の腰曲輪。
おまけ:伊根の舟屋群。 
 同上。


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