伊参城(いさま)
 別称  : なし
 分類  : 平城
 築城者: 伊参笹戸か
 遺構  : なし
 交通  : JR吾妻線中之条駅徒歩15分


       <沿革>
           延暦年間(782〜806)ごろ、伊参笹戸によって築かれたとされる。伊参笹戸なる人物に
          ついて、詳細は不明である。『倭名抄』によれば、奈良時代の吾妻郡には伊参、太田、
          長田の3郷が置かれていた。伊参氏はこのうち伊参郷を治める地位にあり、伊参城はその
          中心たる居館であったものと推測される。
           『中世城館調査報告書集成』には、このほかに伊参左衛門の名を記しているが、何者か
          についてはやはり不明である。伊参氏および伊参城のその後も明らかでない。

       <手記>
           伊参城は、吾妻川とその支脈に挟まれた河岸の先端付近にあったとされています。以前
          は長さ60mほどの土居が残されていたということですが、今日では宅地化によって消滅して
          います。それどころか、伊参城の北から東へと流れていた吾妻川支脈の谷川も、造成により
          完全に埋められています。
           谷川を挟んだ東側には、小城がありました。ただ、年代的に考えて、両者が併存していた
          ことはなかったように思われます。

           
 かつて土居があったとされる付近のようす。
伊参城址南東端附近のようす。 


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