岩間山城(いわまやま)
 別称  : 御嶽山城、御嶽山の狼煙台
 分類  : 山城
 築城者: 岩間氏か
 遺構  : 曲輪、堀、土塁
 交通  : 中央自動車道駒ヶ岳スマートIC
      から車で15分


       <沿革>
           東麓の岩間城の詰城とみられているが、詳細は不明である。


       <手記>
           岩間山城は標高995mの、傘山の支峰に築かれています。岩間城付近から見るとかなりの
          高さがあるように思えますが、上の地図の通り西から南にかけて緩やかな沢谷戸と裾野が
          広がっています。破線のとおりに傘山のハイキングコースや駐車場も完備されていて、登城
          は容易です。
           登り始めてまもなく、御嶽山の傘松と呼ばれる樹齢400年のアカマツが一の松から八の松
          まで出迎えてくれるため、登山もわりと苦になりません。登りついた先には御岳神社があり、
          ここは見張り台といわれています。その1段下の、八の松奥は細長い削平地様となっており、
          あるいは腰曲輪とも考えられます。
           眺めのよいピークなので、この御岳神社を主郭と勘違いする人も多いようなので要注意!
          主郭部はもう1つ上の峰にあります。主郭に入る前に目につくのは北東尾根の二重堀切です。
          主郭には標柱が建ち、少しだけ眺望が開けています。
           背後にも二重堀切と、その先にはさらに二重の横堀が続いています。一方、最後尾の鞍部
          については、はっきりとした堀切の造作は認められません。主郭部はほぼ単郭ですが、既述
          のとおり堀が多用されており、岩間氏の限られた兵力でも効率的に守れるような構造設計と
          なっているように見受けられます。
           また、岩間山城と岩間城の間には岩間の狼煙台があります。こちらは狼煙台にしては堀の
          工事量が多く、かといって岩間山城と比べるとだいぶ小規模な城砦です。岩間山城の主郭部
          も狼煙台と呼ばれていることを鑑みると、岩間の狼煙台は岩間氏の初期の詰城であり、後に
          岩間山城が新造されたのではないかと、個人的に推察しています。

           
 岩間城跡付近から岩間山城を望む。
 画面中央上のこんもりした濃緑が御岳神社。
岩間の狼煙台付近から望む。 
同じく画面中央の濃緑こんもりが御岳神社。 
 登城口のようす。
 御嶽山の傘松、一の松。
四の松と五の松。 
 七の松と八の松。
八の松奥の平場。 
腰曲輪跡か。 
 御岳神社。物見台といわれていますが、
 岩間山城はもう1つ奥の峰なので注意!
御岳神社背後のようす。 
 主郭北東尾根の二重堀切。
二重堀切1条目。 
 同2条目。
主郭の標柱。 
 主郭のようす。
主郭からの眺望。 
 主郭背後の二重堀切1条目。
同2条目。 
 二重堀切を下から。
二重堀切の先の二重横堀1条目。 
 同2条目。
最後尾の鞍部。 
こちらは自然地形か。 


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