手塚屋敷(てづか)
 別称  : なし
 分類  : 平城
 築城者: 手塚光盛か
 遺構  : なし
 交通  : IRいしかわ鉄道動橋駅徒歩25分


       <沿革>
           木曾義仲に仕えて活躍した武将・手塚太郎光盛の屋敷跡とする伝承があるが、確証はない。


       <手記>
           遺跡地図によれば因乗寺の南側付近が比定地とされ、勧帰寺裏に五輪塔と宝篋印塔がある
          とされるものの、現況は田畑や住宅地で遺構らしきものは見られません。そもそも光盛は義仲
          と同じ信州の出とされ、たしかに木曾勢は北陸道を進軍して上洛したものの、加賀に居を構える
          理由がありません。城館が存在したとすれば在地領主のものと思われますが、それが誰なのか
          は、史料も伝承も残っていないようです。
           ちなみに、屋敷跡のある庄町にはやたらと大きなお屋敷が並んでいるのが目についたのです
          が、その理由は比定地の北の住吉神社にありました。その由緒を記した石碑によれば、庄町は
          江戸時代に加賀絹の本場として栄え、海からは離れているのに航海の神様である住吉神社を
          勧請しているのも、加賀絹を船で京都方面へ運んでいたからだそうです。屋敷が存在したころ
          とは直接の関係はありませんが、たいへん興味深く思いました。

           
 因乗寺。
比定地周辺現況。 
 住吉神社。


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