熊城(くま)
  別称  : なし
  分類  : 山城
 築城者 : 武田信虎か
  遺構  : 曲輪跡、堀切
  交通  : JR甲府駅北口よりバスで15分
        積翠寺バス停下車徒歩10分。



       <沿革>
          要害城の支城であるが特に記録には見られない。名称の由来は不明。『日本城郭大系』では
         単に「要害城南遺構」、東洋書林の『日本の中世城館』でも「東遺構」と呼ばれ、要害城の付属
         施設として扱われている。
          熊城の西方には要害城の在番家臣の屋敷地である「根古屋」があり、そこからたどって要害
         山との間にある水源を管理していたのではないかと考えられている。


       <手記>
          熊城は、要害山の南東の痩せ尾根に連続的に曲輪と堀切・竪堀を配したもので、要害城から
         見てやや奥まったところに位置しています。
          前掲『日本の中世城館』では曲輪間の深い堀切の存在から、要害城裏手への侵入を防ぐ目的
         と推察されて、現地案内板ではこの峰のさらに南側にある東沢川の水源を抑えていたと推測し
         ています。私としては、別城として配置された熊城の位置関係や、比較的大きな建物が存在して
         いたとされることから、後者の推測の方が説得力を持つように思います。




要害城から熊城を臨む(真ん中の緑の淡い峰)。


BACK