倉林氏館(くらばやしし)
 別称  : 倉林屋敷
 分類  : 平城
 築城者: 倉林氏
 遺構  : なし
 交通  : 相鉄本線鶴ヶ峰駅よりバス
       「福泉寺前」バス停下車。


       <沿革>
           『新編武蔵国風土記稿』下川井村の項に、「倉林屋敷」として記述がある。同書の福泉寺
          の項目には、「元禄十四年極月 倉林五郎左衛門藤原房次」の銘をもつ梵鐘があったことが
          記されている。このことから、倉林氏が藤原姓を名乗る一族であったことがうかがえるが、
          江戸時代より前の動向については、『記稿』においても記録や伝承が失われていたようで
          ある。


       <手記>
           今日、倉林姓は周辺から姿を消してしまっているようで、倉林氏の館がどこにあったのか
          は詳らかではないようです。『日本城郭大系』によれば、福泉寺の対岸に「クラ屋敷」の屋号
          をもつ旧家があり、倉林氏館はここにあったのではないかと推定しています。
           おおよそ、上の地図に示したあたりと思われますが、前面を八王子街道と帷子川が横断し、
          背後には丘陵を背負っていて、館地形としてはありうべき場所といえます。ただ、断言できる
          とまではいえないように思います。あるいは福泉寺そのものも、谷戸に臨む緩やかな傾斜地
          であり、比定地として挙げても良いのではないかと感じられます。

           
 帷子川北岸現況。
福泉寺。 
 


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