久昌寺砦(きゅうしょうじ)
 別称  : なし
 分類  : 平山城
 築城者: 不明
 遺構  : 堀、削平地
 交通  : 秩父鉄道浦山口駅徒歩20分


       <沿革>
           2000年代に新しく発見された城跡である。史料にはみられず、詳細は不明である。


       <手記>
           久昌寺と荒川に挟まれた細長い痩せ尾根が砦跡です。久昌寺は何かの25番札所に
          なっているらしく、貯水池に臨んでなかなかに大きなお寺です。堂宇や池を尻目に尾根
          の裏手に取り付くと、難なく最後尾の堀切まで登れます。堀切といってもごくごく浅い
          もので、これだけで城跡と断ずるなら尚早かと思われます。
           このほかに2本、計3本の堀切が認められているのですが、やはりどれも浅く、合わせ
          技でようやく城跡と有効認定といった感じです。堀切間は部分的に削平された痕跡が
          あり、削平地間には段差も見られます。とはいえ曲輪は細くて狭くて小さく、ここに籠城
          して戦うという雰囲気ではありません。おそらく物見台程度の域をでるものではなかった
          でしょう。
           一番東の堀切先の曲輪には小祠があり、その先はほとんど自然地形となっていて、
          肝心の弱点が補強されていないのも、この城の性格を表していると思われます。

           
 最後尾の堀切跡。
2条目の堀切跡。 
 両堀切間にある城内最高所。
3条目の堀切。 
 削平地間の段差。
 おまけ:久昌寺境内 


BACK