ルイス城 (Lewes Castle) |
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別称 : なし | |
分類 : 平山城 | |
築城者: ウィリアム1世 | |
交通 : ルイス駅徒歩10分 | |
地図 :(Google マップ) | |
<沿革> 1066年のヘイスティングズの戦いに勝利し、ノルマン・コンクエストによってイングランド王 に即位したノルマンディー公ギヨーム(ウィリアム1世)は、フランスから付き従って戦功を あげた家臣にサセックス周辺の領地を与え、封建領主とした。ルイス城はそのうちの1人 ウィリアム・ド・ウォーレンによって、1069年ごろに築かれたとされる。 ノルマン・コンクエスト期に築かれた城のほとんどは小丘の周囲に堀と塁を巡らしたモット・ アンド・ベイリー様式であったが、ルイス城は2つの小丘にまたがる珍しい形式をとっていた。 同様のものは、現存する城跡では他にイングランド東部リンカンシャーのリンカーン城しか ない。 ウィリアムは死に臨んでサリー伯に叙され、爵位はド・ウォーレン家が世襲した。12世紀 前半までには、当初は木造であった城が石造に改められた。 7代サリー伯のジョン・ド・ウォーレンが1347年に嗣子なく没すると、サリー伯爵位はジョン の姉の子であるアランデル伯リチャード・フィッツアランに継承された。アランデル城を居城 とするアランデル伯がルイス城を顧みることはなく、城はみるみる荒廃し、城内の石は麓の 街の建材として持ち去られていった。 1850年にサセックス考古学協会が城跡を借り上げ、現在に至るまで管理・運営している。 <手記> ルイスはブライトン北東10kmほどのところにある地方都市です。ウーズ川の河岸の上に 市街地が伸び、その一角の丘にルイス城があります。 ルイス城の特徴は、上述の通り2つの小丘(モット)にまたがっているという点です。正確 にいうと、2つのモットの間の鞍部を城壁で囲い、ベイリー(郭内)としています。上から見る と、2つのモットを頂点とする楕円形の縄張りをしています。南側のモットにはキープと呼ば れる主塔が築かれ、こちらは修復されて公開されています。とはいえ入場料が約3000円 もしたため、同行者と顔を見合わせてさすがに高すぎるよね、と入るのは断念しました。 他方で、郭内の方は自由に出入りできます。途中には2つの城門があり、日本の出桝形 や星型要塞の掩郭のようにも見えますが、どうも手前の楼門がただにょっきりと飛び出して いるだけのようです。 郭内には一般の住居も少なくないので、好き勝手には歩き回れません。運動場が中央 にあるほかは、あまり見通しも利きません。奥にもう1つのモットがあるのですが、小雨が ぱらつく天気のうえに整備されているわけではないようなので、1人ならいざ知らず同行者 もいるので城内の散策にとどめました。 もともと廃墟になっていたとはいえ、がっつり入城料をとるのですから、保存の仕方には もう少し注意を払ってもいいように思いました。 |
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二重門手前の楼門を望む。 | |
二重門奥側。かつては城壁と一体化していました。 | |
二重門を2つ並べて望む。 | |
郭内(ベイリー)のグラウンド。 | |
城のブロンズ模型。 | |
ルイスの町並み。 |