松木屋敷(まつぎ)
 別称  : なし
 分類  : 平山城
 築城者: 松木七郎師澄か
 遺構  : なし
 交通  : 京王電鉄京王堀之内駅徒歩15分


       <沿革>
           『新編武蔵国風土記稿』に、松木七郎の屋敷の存在が記されている。屋敷跡の南側には、七郎の
          墓とされる宝篋印塔がある。『記稿』によれば以前は「永和二年(1376)丙辰」の字がかすかに見ら
          れたとされるが、現在は風化して読み取れない。
           松木七郎師澄という人物について、『記稿』では鎌倉公方足利持氏の幕下に属した武士とする説を
          紹介しているが、同時に応永五年(1398)生まれの持氏の家臣とするのは年代が合わないと指摘
          している。
           このように松木氏についてははっきりしたことは分からないが、室町時代初期にこの地を領していた
          在地領主であったことは間違いないと思われる。
           

       <手記>
           現在、多摩ニュータウン開発によって周辺の地形は大きく変わったものの、屋敷跡南の宝篋印塔と
          浅間神社が古い面影を残しています。屋敷は、北に大田川を望む丘陵の裾野に築かれたものと推測
          されます。

           
 浅間神社。
松木七郎師澄の墓と伝わる宝篋印塔(市指定有形民俗文化財)。 


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