落合城(おちあい)
 別称  : 落合五郎城、落合五郎館
 分類  : 平山城
 築城者: 落合兼行
 遺構  : なし
 交通  : JR中央本線中津川駅よりバス
       「診療所下」下車すぐ


       <沿革>
           木曽義仲の重臣で、四天王の1人落合五郎兼行の居館跡とされる。兼行は義仲の
          養父中原兼遠の三男とされるが、出自には他にいくつか説があり判然としていない。
           城跡とされる地は、地元で「おがらん」と呼ばれている。これは「大伽藍」から転訛
          したものとされており、現在は愛宕神社などが祀られている。
           江戸時代から落合氏の居館跡比定地については議論があったようだが、確定には
          至っていない。平成元年(1989)にこの「おがらん」の地を発掘調査したが、館の痕跡
          を示すものは見つかっていない。


       <手記>
           比定地は、落合川の形成する谷地を望む舌状台地の突端にあります。中山道が西
          から南へ走っていて、東南には落合宿があります。南側にはバイパスが走っていて、
          大きくえぐられています。
           典型的な城館地形といえますが、選地だけをみると木曽義仲の活躍した平安時代
          末期の城館というよりは、鎌倉中後期以降の開発領主の館といった感も否めません。
          この地域を治めた領主の居館として、いくつかあるうちの1つという可能性も考えられ
          ます。


 落合城址の碑。
城跡比定地を南から望む。 


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