宮城野城(みやぎの)
 別称  : なし
 分類  : 山城
 築城者: 大森氏か
 遺構  : 堀底道
 交通  : 箱根登山鉄道箱根湯本駅よりバス
       「明神平」バス停下車徒歩20分


       <沿革>
           『新編相模国風土記稿』や『皇国地誌残稿』などに遺構や伝承の存在が記されている
          ものの、一次史料等には登場しない。両書によれば3つの曲輪を連立させた古いタイプ
          の城で、15世紀前半〜末ごろの間に大森氏によって築かれたものではないかと推測
          されている。

       <手記>
           宮城野城は、宮城野温泉背後にせり出した尾根上にあったとされています。この尾根
          の付け根は碓氷峠と呼ばれ、日本武尊が「吾妻はや」と嘆いたのはこちらではないかと
          する説が古くからあります。
           現在、城跡の中心線を送水管が貫通しています。遺構がほとんど破壊されてしまった
          代わりに、城跡までは林道が通じていて車があれば楽にたどり着けます。私はこのとき
          珍しく車でなく公共交通機関を利用したのですが、林道を歩いて行くのは距離ばかりが
          長く遠回りで大変です。
           そこで、上の地図中にも見える尾根筋を下る鎌倉古道を麓から登ってみることにしま
          した。明神平のバス停からちょっと歩けば、道路脇に鎌倉古道と日本武尊碑の案内板
          が見えます。ここからまず階段を上るのですが、人がほとんど通らないようで、落ち葉が
          積もって腐葉土となり、ぬかるんでちょっと危険でした。
           階段の先は、見事な堀底道になります。九十九折れでとても雰囲気ある古道を楽しく
          登っていたその時、突然目の前で「ブヒヒヒヒィィィ!」というけたたましい叫びとともに、
          巨大な塊がガザガザっと横切っていきました。姿は見えませんでしたが明らかに結構な
          大きさのイノシシで、私もびっくり仰天してあえなく撤退することにしました…。
           今度は素直に車で再訪したいと思います^^;

           
 南東麓から宮城野城址を見上げる。
城跡へ上る堀底道の古道。 
 同上。
途中にあった井戸跡らしき石組み。 

 
BACK