元中田遺跡(もとなかだ)
 別称  : 元中田方形居館
 分類  : 平城
 築城者: 不明
 遺構  : 堀
 交通  : JR東北本線館腰駅徒歩20分


       <沿革>
           今なお明確に城館の遺構が残るが、史料にはみられず伝承もない。平成九年(1997)の
          発掘調査により、二重の堀を巡らした方形館であることが判明した。戦国時代の出土品が
          多いなか、鎌倉時代の常滑焼も見つかっていることから、鎌倉〜戦国期にかけての在地
          領主の居館と推定されている。

          
       <手記>
           増田川沿いの氾濫原の一角にある方形館跡です。東半分は新興住宅地となって消滅
          していますが、西半分は二重の堀の大部分が畑となってしっかり残っています。
           グーグルマップの航空写真でもはっきりそれと分かるほど立派な遺構ですが、この遺跡
          についての知名度はなぜかほとんどありません。そもそも中世城館と判明した後も、遺跡
          と呼ばれ続けているあたりに、考古学サイドの中世を等閑視する姿勢のようなものを感じ
          ずにはいられません。


           
 内堀跡の畑地。
外堀跡南辺。 
 外堀跡南西隅。
外堀跡北西隅。 
 外堀跡北辺。


BACK