小浜館(こばま) | |
別称 : なし | |
分類 : 平山城 | |
築城者: 不詳 | |
遺構 : 堀、土塁 | |
交通 : JR常磐線富岡駅徒歩30分 | |
<沿革> 明確な遺構が残るが、史料や伝承にはみられず来歴は不明である。 <手記> 富岡川に臨む舌状台地上にあり、主郭跡には八幡神社が鎮座しています。車で 訪れる際には、北側の道路から小浜代遺跡を目指すとよいでしょう。遺跡の前に 1台分くらいのスペースがあります。小浜代遺跡については、7〜8世紀ごろの官衙 ないし寺院跡とみられているそうです。 遺跡の南に沿って浅い堀底道があり登ると右手が土塁となっています。遺構の ようにも見えますが、道を掘った際に盛った跡とも見え、表面観察では城のものか どうか判断は困難です。そこから雑木林に入って先端側へ歩いていくと、今度こそ 間違いのない、規模の大きな堀切が現れます。はっきり城跡を実感できる遺構は この堀が唯一無二なので、ようやく報われた実感が湧きました。 主郭は前述のとおり八幡神社境内となっています。西側から南側にかけて、1段 低いところに犬走り状のテラスがあります。参道にしては大掛かりな造作なので、 帯曲輪の跡ではないかと思われます。 先の堀切を見る限り、小浜館はそれなりに工事量の多い城跡といえます。富岡 は戦国時代に相馬氏と岩城氏の係争の地となったことから、両氏によって防衛の 拠点として使用されたものと推測されます。ただ、小浜代遺跡の存在を知っていて 取り立てたのかどうかは不明です。 |
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主郭の八幡神社。 | |
主郭下の犬走り状テラス。 帯曲輪跡か。 |
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主郭背後の堀切。 | |
小浜代遺跡との間の土塁。 | |
土塁裏の堀底道。 | |
小浜代遺跡の説明板。 |