小野古城(おのこ)
 別称  : なし
 分類  : 平山城
 築城者: 不明
 遺構  : 曲輪跡
 交通  : 高知市街よりバス「蒲原別」バス停下車徒歩5分


       <沿革>
           高知県埋蔵文化センターの遺跡情報には南北朝時代の築城とあるが、詳細は不明である。
           小野古城の北東100mほどの場所に小野土居があったとされ、長宗我部元親のころには小野
          民部丞が居住していたとされる。ただし、小野古城と小野民部との間に関係があるかどうかは
          定かでない。
           小野古城址に鎮座する小野神社の縁起によれば、元親が天正十三年(1585)に羽柴(豊臣)
          秀吉に降伏した際に人質として差し出した次男香川親和が、翌十四年(1586)に返還され帰国
          した後、小野古城を与えられ小野村に居したとされる。
           親和は翌天正十五年(1587)に病死したが、小野古城の処遇については不明である。


       <手記>
           小野古城は、高知大学医学部の北側にある独立小丘に築かれた城です。すぐ南東には、
          長宗我部氏累代の居城である岡豊城があります。
           中世には、周辺に小野土居のほかにも多くの土居が営まれていたようで、おそらく長宗我部
          氏の重臣などが銘々に屋敷を設けていたものと推測されます。
           頂上の小野神社付近が詰の段と思われ、その下に1、2段の帯曲輪が巡っています。小野
          神社の参道は、以前は真南に伸びていたようですが、現在では途中から南東向きに改められ
          ています。

           
 小野古城近望。
詰の段(小野神社)を望む。 


BACK