滋野氏館(しげのし)
 別称  : 滋野屋敷
 分類  : 平城
 築城者: 滋野氏
 遺構  : 土塁
 交通  : 上毛電鉄片貝駅徒歩15分


       <沿革>
           『中世城館調査報告書集成』に滋野氏の屋敷とある。昭和五十八年(1983)に発掘調査が
          行われ、堀跡が検出された。
           滋野氏といえば、信州佐久の名族が思い起こされる。信州滋野氏の一族は吾妻地方にまで
          広がっており、天文十年(1541)の海野平の戦いで所領を逐われた滋野氏一族の海野棟綱や
          真田幸隆は、箕輪城主長野業正を頼っている。箕輪長野氏の分家厩橋長尾氏は、桃ノ木川
          流域にも勢力を伸ばしており、当館との関連も考えられなくもないが、詳細は不明である。

       <手記>
           滋野氏館は、南の桃ノ木川に向かって伸びる緩やかな丘陵の先端付近にあります。四方に
          堀と土塁をめぐらした方形の館だったようです。
           現在、館跡一帯は住宅地や畑となっていますが、北辺の土塁は藪に埋もれて残っているよう
          です。また、古地図にある館の南辺は現在一段低い道路となっており、堀跡と推測されます。

           
 北西隅付近の土塁跡と思しき藪。
北東隅付近の土塁跡と思しき藪。 
 南辺の堀跡と思しき道路。


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