新加納陣屋(しんかのう)
 別称  : なし
 分類  : 陣屋
 築城者: 坪内利定
 遺構  : なし
 交通  : 名鉄各務原線新加納駅下車徒歩5分


       <沿革>
          江戸時代の大身旗本坪内氏6500石の陣屋である。坪内氏は冨樫氏の一族で、もともと美濃と尾張の国境
         にある松倉城を領し、蜂須賀氏などと同じく木曽川の流通を握る川並衆の一人であった。坪内利定は、織田
         信長次いで豊臣秀吉に仕えたが、秀吉と不和になり徳川家康の直臣となった。砲術に優れ、慶長五年(1600)
         の関ヶ原の戦いでは鉄砲隊を率いて活躍した。戦後、美濃国各務郡などに禄を得て新加納に陣屋を築いた。
         ちなみに利定の兄は、秀吉古参の家臣として知られる前野長康である。
          その後も旗本坪内氏は明治維新まで続いた。


       <手記>
          陣屋の遺構は何も残っておらず、所在地も正確にはわかっていません。新加納は、江戸時代中山道の立場
         だったところで、道が鉤の手に折れているあたりには往時の雰囲気をうかがうことができます。
          立場の案内板に古絵図が載っているのですが、それによると陣屋は現在の少林寺の南にあったことが伺え
         ます。少林寺は坪内氏の菩提寺でもあります。


           
 少林寺。
 陣屋はこの南側に建てられていたようです。
新加納立場の案内板。 
古絵図には陣屋の所在も記されています。 


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