高山城(たかやま)
 別称  : なし
 分類  : 山城
 築城者: 不明
 遺構  : 削平地、切岸
 交通  : 長野自動車道塩尻ICから車で3分


       <沿革>
           『塩尻地史』に「数段の土堦」「濠を掘鑿せる崖痕」「三条からなる塹壕」が存在するとして、
          「臨時の小砦」か「出丸」の可能性を指摘しているが、確証はない。


       <手記>
           長野自動車道と塩尻バイパスに挟まれた小山が高山城跡とされています。高速道路東側
          の側道沿いに跨道橋の高山橋があり、これを渡って向こう側のバイパス沿いをスライドする
          と、山肌に取りつけます。ただし、高山橋は2026年に撤去される予定だそうで、それ以降は
          バイパスの西側からアクセスすることになるようです。
           山肌を直登するとまもなく頂部に出ますが、肝心の山頂に曲輪形成されている様子はみら
          れません。そこから北西前方へ歩を進めると、尾根筋に2~3段の切岸を伴う削平地があり、
          これらは明らかに人工地形と思われます。ただ、それ以上の造作はみられず、城館跡と断定
          できるだけの材料は得られませんでした。
           道路建設に際しての発掘調査でも、城跡につながるものは検出されなかったということで、
          調査報告書でも城館跡ではない可能性を明白に支持しています。とはいえ削平地群が残る
          のも事実であり、これをどう評価するのかは今後の課題といえるでしょう。

           
 高山橋越しに高山城跡を望む。
バイパス沿いの取り付きポイント。 
 取り付きポイントからの眺望。
頂部のようす。 
 同上。
前方尾根筋の削平地。 
 同じく削平地と切岸状地形。
頂部下の切岸状地形。 


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