丹後庄環濠(たんごのしょう)
 別称  : 丹後庄環濠集落
 分類  : 環濠集落
 築城者: 丹後庄氏か
 遺構  : 堀跡
 交通  : 近鉄橿原線筒井駅徒歩15分


       <沿革>
           丹後庄は興福寺の荘園として成立し、千體寺を中心に発達したとされる。15世紀には衆徒
          丹後庄氏があり、寛正三年(1462)に丹後庄覚英が興福寺大乗院の「御奉行所」に宛てた
          書状が残っている。丹後庄氏は筒井氏に属したとされるが、その後の動静は定かでない。


       <手記>
           丹後庄は、筒井氏の居城筒井城のすぐ北隣に位置する集落です。中央には千體寺があり
          ますが、老朽化や台風被害で本堂は解体されたようで、鎌倉時代に制作された重要文化財
          の厨子を安置する収蔵庫だけが建てられています。
           環濠の跡は、集落の南辺と西辺では水路として、北辺と東辺は集落外の水田との境として
          名残をとどめています。丹後庄氏の居館は集落外北東の字堀田に設けられていたとされて
          いますが、当該の範囲は幹線道路や工場などとして開発されており、遺構はおろか場所の
          特定も困難です。

 千體寺。
南辺の環濠跡。 
 北辺の環濠跡。
西辺の環濠跡。 


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