弾正陣屋(だんじょう)
 別称  : なし
 分類  : 平城
 築城者: 不明
 遺構  : なし
 交通  : 東武線坂戸駅からバスに乗り、
      「島田赤尾境」下車


       <沿革>
          『中世城館調査報告書集成』等に記載があるが、詳細は不明である。


       <手記>
          『集成』に掲載されている比定地は上の地図に示したあたりなのですが、写真のとおり
         一面の圃場整備済みの水田地となっています。比定地周辺の地名は島田ですが、すぐ
         東の赤尾には、集会所やバス停名にもなっている「赤尾弾正」という地区があります。
          この赤尾弾正は環濠集落状の道路や水路に囲まれていて、「弾正陣屋」というならば
         こちらの方がむしろ城館跡の可能性があるように感じられます。その場合、「弾正」という
         のが人名なのか地名なのか、鶏卵の議論のような問題も生じます。
          地図を見ると分かるとおり、このあたりでは越辺川沿いの沖積地上に人家が立ち並び、
         南東には林氏屋敷、西には浅海氏館があったとされています。林氏が赤尾に移住した
         のは戦国時代前期のこととされることから、弾正陣屋の城主や浅海氏も、それほど時を
         隔たらないころに、越辺川沿いに入植したのではないかと推測されます。

           
 比定地周辺現況。
比定地から赤尾弾正地区を望む。 


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