五輪山(ごりんやま)
 別称  : 五輪塚
 分類  : 平城
 築城者: 不明
 遺構  : 不詳
 交通  : 東武東上線ふじみ野駅徒歩20分


       <沿革>
           五輪山ないし五輪塚と呼ばれる墓地は、かつて四周を堀で囲まれ、戦国期の城館跡と
          考えられている。ただし、確証はなく、伝承もない。


       <手記>
           五輪山は、川越街道大井宿本陣跡裏手あたりにあったとされていますが、多少なりと
          開発が進んでいるためか、具体的な箇所は分かりませんでした。周辺は台地上の平地
          で、要害地形とはいえません。存在したかどうかも明らかでない城館ですが、あったと
          しても、領主の屋敷程度のものであったと思われます。
           すぐ東にある大井氏館のように谷戸に面してはいない代わりに、江戸時代に整備され
          た川越街道に面しています。五輪山の墓は本陣を務めた新井家のものとされていること
          からも、どちらかといえば江戸時代の陣屋か何かと考えた方が妥当なようにも思います。
           大井宿周辺は、江戸時代初期には旗本米津氏の所領で、元禄十一年(1697)に川越
          藩領に組み入れられました。元禄期まで存続していれば伝承が残りそうなものですから、
          遅くとも川越街道が整備される前後ぐらいまでには廃されていたものと推測されます。

           
 五輪山周辺現況。
 
同上。 
 


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