松尾城(まつお)
 別称  : なし
 分類  : 平山城
 築城者: 野田氏か
 遺構  : 石塁か
 交通  : 長良川鉄道郡上大和駅徒歩15分


       <沿革>
           南北朝時代に、篠脇城主東氏の一族野田氏が居城したとされる。康応二/元中七年
          (1390)、東氏および美濃守護土岐氏の一族池田将監に攻められ落城したといわれる。
          松尾城のその後については定かでない。


       <手記>
           大間見川に臨む小さな舌状地形を利用した城です。川を渡って、右側に折れて登れば
          城跡に辿り着き、橋の手前には城址標柱があります。登り途中の城山の斜面にも標柱が
          ありますが、上下とも朽ちて半分読めなくなっています。
           主郭とみられる山上の平場には城址碑がありますが、背後は耕作放棄地となっていて
          どこまでが遺構かはよく分かりません。前方に下りる道があり、1段下は腰曲輪のようにも
          やはり確証はありません。
           一方、下って主郭側の斜面を見ると、明らかに人の手による石塁の跡が散見されます。
          もしも遺構であるとすれば、野田氏が逐われた後も城が存続していた可能性は高いもの
          といえるでしょう。
           石塁付近からさらに下りると広い平場があり、誰々先生とやらの顕彰碑が建っています。
          ここについては、さすがに城の遺構ではなく、後世の造作のように感じます。残念ながら、
          もともと小規模な城館がさらに大きく改変されたといったようすで、当時の状況を推測する
          のも困難です。

           
 松尾城跡全景と城址標柱。
城山斜面の城址標柱。 
 主郭のようす。
主郭の城址碑。 
 主郭前方下の平場。
 腰曲輪か。
主郭切岸面の石塁。 
 同上。
その下の平場。 
ここは後世の造作に見えます。 


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