林城(はやし)
 別称  : 林大城、金華山城
 分類  : 山城
 築城者: 小笠原長朝
 遺構  : 曲輪、土塁、石塁、空堀
 交通  : JR中央本線松本駅よりバス
       「里山辺出張所」バス停下車徒歩15分


       <沿革>
           延徳元年(1489)ごろ、信濃守護小笠原長朝によって、井川城に代わる居城として築かれた。
          その後も、府中小笠原氏は林城を中心に松本平に支城群を配して威容を誇った。
           天文十七年(1548)七月の塩尻峠の戦いに敗れた小笠原長時が武田晴信(後の信玄)の侵入
          を許すと、小笠原氏の勢力は急速に衰えた。同年十月、晴信は林城の南方8kmの地に村井城
          築き、長時と対峙した。
           天文十九年(1550)に晴信が本格的に松本平へ侵攻し、早々に埴原城を攻め落とすと、林城を
          含む5城が自落し、長時は葛尾城の村上義清を頼って落ち延びた(『高白斎記』)。晴信は林城を
          廃して深志城(現在の松本城)を修築し、信州経営の拠点とした。


       <手記>
           駅から離れすぎているというほどの距離ではないのですが、交通の便が悪かったので松本城
          前の資料館から自転車を借りて(無料)、10分ほど走らせて着きました。
           訪れたころにちょうど整備工事が始まったようで、土木の人たちと話しているうちに仲良くなり、
          しまいには飲み物をおごってもらいました。
           保存状態は非常に良好で、登っている間にも随所に堀切や土塁が見受けられ、方形の主郭部
          には石塁も残っています。山頂部からは松本平が一望でき、信濃守護の居城らしさをを実感する
          ことができます。


           
 松本城天守より林城を望む(中央の鉄塔が三本並んだ真裏の峰)。
 林城全景。     
 林城主郭部。
 林城石垣。  


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