大洞砦(おおぼら)
 別称  : なし
 分類  : 山城
 築城者: 不明
 遺構  : 曲輪、土塁、堀
 交通  : JR高山本線飛騨国府駅徒歩35分


       <沿革>
           遺跡地図に記載があるが、詳細は不明である。山麓の清峰寺は天平二十一年(749)に
          遡ると伝わる古刹で、応永十八年(1411)の飛騨の乱では挙兵した姉小路尹綱に味方し、
          幕府の追討軍によって焼き討ちにされたが、同三十三年(1426)に再興された。


       <手記>
           荒城川沿いに突き出た峰上の城で、清峰寺下の駐車場脇から沢を渡り、獣除けフェンス
          を開けて尾根筋を直登します。主郭の前方に腰曲輪が2つ、後方に1つ、そして背後に堀切
          を設けたコンパクトな小城砦。明るく見通しの良い雑木林で、とくに裏から堀切越しに望むと
          全体がある程度見渡せます。
           遺構や縄張りを鑑みるに、清峰寺の受難とは関係がなさそうですが、荒城川を遡ると神岡
          方面への主要路であった大坂峠があり、古くから交通の要地であったものと思われます。

           
 平城下から大洞砦跡を望む。
清峰寺。 
 主郭前方下段の腰曲輪。
同じく上段の腰曲輪。 
 主郭のようす。
主郭後方の腰曲輪と土塁。 
 背後の堀切。
同上。 
 裏手から堀切越しに城内を望む。


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