平城(たいら)
 別称  : なし
 分類  : 山城
 築城者: 不明
 遺構  : 曲輪、土塁、堀跡か
 交通  : JR高山本線飛騨古川駅徒歩30分


       <沿革>
           遺跡地図に記載があるが、詳細は不明である。


       <手記>
           西方に増島城と、その城下町として建設された飛騨古川を見下ろす峰上にあったとされる
          山城です。先端麓には八幡神社が鎮座しているものの、背後は法面かつ獣除けフェンスに
          ばっちり囲まれていて、境内付近には登山口が見当たりませんでした。南麓をスライドして
          いると、民家脇の墓地裏手でフェンスが薙ぎ倒れており、幸か不幸か跨いで山肌に取り付く
          ことができました。ただ、そこは上の地図の通り最も斜面が急なところで、尾根筋に出るまで
          がまた一苦労でした^^;
           尾根筋には塚状地形や狭い平場がいくつか見られますが、北に向かい合う和田砦と共に
          古墳群と範囲が重なっており、おそらくすべて円墳と思われます。古墳をそのまま城に転用
          していたかどうかは立証の仕様がなく、なんとも言えない細尾根が続きます。
           遺跡地図の平城跡の指定範囲は稜線上に約800mほども伸びており、どこが中心なのかも
          分からないまま、あてどなく登っていましたが、上に図示した箇所に1本だけ明確な堀切跡を
          発見!ようやくここが城跡であるとの実感が持てました。その先はかなりの急斜面となって
          おり、この堀切が最後尾とみて間違いないでしょう。そして、少し離れた手前のピークが主郭
          ということになろうかと思いますが、やはり曲輪形成については判然としません。
           また、ここが城跡と分かってから南側斜面を見下ろすと、ずいぶん規模の大きな畝状竪堀
          のような地形が目に入りました。急崖を慎重に下って近付いてみると、それは畝状の露岩が
          数本横並びになっている地形でした。そもそも敵兵が登ってくる可能性の低い急斜面である
          うえ、露岩をわざわざ畝状に掘る理由もないため、これは偶然のいたずらと見たほうがよい
          ように思います。

           
 北から平城跡を望む。
 中央のピーク奥が主郭とみられます。
ここから登りました。 
 この急斜面を直登です笑
尾根筋の塚状地形。古墳か。 
 同上。
尾根筋の平場。 
遺構かは不明です。 
 尾根筋のようす。
主郭とみられるピーク。 
 主郭背後尾根の堀切。
同上。 
 主郭北の支尾根。
南斜面の畝状竪堀状地形を見下ろす。 
 畝状竪堀状地形を成す露岩。
 自然地形と思われます。


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