細桙館(ほそぼこ)
 別称  : 細久保館
 分類  : 平山城
 築城者: 塩田氏か
 遺構  : 曲輪、切岸
 交通  : JR水郡線小塩江駅徒歩20分


       <沿革>
           二階堂家臣塩田氏の居城とされる。最後の城主は塩田重政の子・政繁で、天正十七年
          (1589)の須賀川城の戦いに際して伊達政宗と戦い、敗れて討ち死にしたとも捕えられて
          処刑されたともいわれる。いずれにせよ、塩田氏は主家と命運を共にし、細桙館も廃城と
          なった。


       <手記>
           細桙館は小倉川と大月川の合流点に臨んで突き出た緩やかな丘陵の一角に位置して
          います。県道141号線沿いから中心部北側の果樹園に入る道があり、その奥からド藪の
          切れ目を探して分け入ると、郭内に至ります。『大和之古城』管理人のダイさんと突入した
          箇所はちょうど主郭東端の切岸下でした。
           郭内は切岸によって上下2段に削平されていますが、取り立てて目立った防御設備は
          みられず、二階堂氏関連の城館によくある段築状に削平地を並べただけの単純な構造を
          しています。主郭部の西側は県道に、東側は土地改良によって削られているそうで、主郭
          南西下には虎口状の開口部もありますが、遺構に含まれるかは定かでありません。

           
 主城域背部の果樹園。
 主郭はこの藪の向こうです。
主郭東端の切岸と帯曲輪。 
 主郭のようす。
主郭西端の切岸。 
 主郭南西下の虎口状地形。


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