岩滝城（いわたき）
	別称　 ：　なし
	分類　 ：　平山城
	築城者：　蒲田氏か
	遺構　 ：　曲輪、切岸
	交通　 ：　京都丹後鉄道岩滝口駅からバスに乗り、 　　　　　　「東町」下車徒歩15分
＜沿革＞ 　　　　　　　　　　　『丹後国御檀家帳』には、岩滝の領主として蒲田佐渡守があり、その甥の蒲田源左衛門が 　　　　　　　　　　「いたなみ」に居城していたとある。蒲田氏について、出自など詳細は不明である。 　　　　　　　　　　　他方、『一色軍記』では千賀常陸守を、『岩滝村誌』では荒川武蔵守を城主に挙げている。 　　　　　　　　　　千賀常陸守は大島城主千賀山城守の兄とされるが、常陸国は親王任国であるため、常陸守 　　　　　　　　　　という名乗りは一般的でない。また、荒川武蔵守は同じ丹後の間人城主と伝えられる人物で 　　　　　　　　　　ある。 　　　　　　　＜手記＞ 　　　　　　　　　　　板列（いたなみ）神社の西側に突き出た峰が岩滝城跡です。一面の竹藪で登城路はなく、 　　　　　　　　　　私は北東麓から分け入って背後鞍部へ直登しました。鞍部に堀切のような造作は認められ 　　　　　　　　　　ませんが、そこから見上げる主郭の切岸はかなり高く急峻なため、必要なかったものと推察 　　　　　　　　　　されます。 　　　　　　　　　　　頂部の主郭跡から前方斜面に数段の腰曲輪が連なっていますが、竹藪に視界を阻まれて 　　　　　　　　　　全体像の把握は困難です。南西側は山肌を削って造成されており、おそらく遺構もいくらか 　　　　　　　　　　失われているようです。この造成地は麓の道路まで続いており、こちらから登れれば簡単に 　　　　　　　　　　城内に入れると思うのですが、私有地かつ藪化が進行しているのでおすすめはできません。 　　　　　　　　　　　と、曲輪群を辿って前へ進んでいくと、来たルートを戻るのはしんどくなり、なんとか前方から 　　　　　　　　　　下りられないかと斜面をしばし彷徨うことに。すると、用水のような沢水が見えてきて、それを 　　　　　　　　　　越えれば集落へ出られる感じでした。難儀しながら沢の渡渉ポイントを渡ると、民家の敷地に 　　　　　　　　　　出てしまい、家人の方と目が合ってしまったので、ご挨拶をして怪しいものではございませんと 　　　　　　　　　　必死に事情を伝えました。当然乍ら訝っておられましたが、なんとかご理解いただけたようで 　　　　　　　　　　安堵しました＾＾； 　　　　　　　　　　　ところえ、岩滝城の北東向かい、板列神社裏手の峰には岩滝北城があります。名前からは 　　　　　　　　　　岩滝城の支城のように感じられますが、規模や造作の面から見ると、北城の方を主城とみる 　　　　　　　　　　のが自然でしょう。あるいは、北城が佐渡守の、岩滝城が源左衛門の詰城だったのかも知れ 　　　　　　　　　　ません。
	板列神社前から岩滝城跡を望む。
主郭背後の鞍部。
	鞍部から主郭背後切岸を見上げる。
主郭のようす。
	腰曲輪。
同上。
	同上。
南西の造成地。
	造成地からの眺望。 　右手奥の丘は弓木城跡。
造成面と曲輪面の境目。

BACK