国分内出(こくぶ)
 別称  : なし
 分類  : 平山城
 築城者: 不明
 遺構  : なし
 交通  : 小田急線/相鉄線/JR相模線
      海老名駅徒歩10分


       <沿革>
           相模国分寺にほど近い舌状の河岸段丘上に内出の字があり、城館跡関連地名と
          思われるが、確証はない。


       <手記>
           地名と地形、および周辺の状況証拠から、城館跡ではないかと睨んでいる場所と
          なります。かつては国分村に属していたようなので、とりあえず国分内出と名付ける
          ことにしました。
           現状はすっかり住宅地となっていて地表から遺構などを探すのは無理筋となって
          いますが、台地の角という地形は斜面の様子からうかがえます。東側には、国分寺
          の時代に人工水路「逆川」が流れていたとされ、内出の北麓に残る水源地「浅井の
          水(井)」と繋がっていたと考えられているそうです。逆川は内出の台地角をぐるっと
          迂回し、永池川となって南西へと流出していたということから、この流路跡を使えば、
          城館の構築も容易だったのではないでしょうか。
           また、内出の北には今泉館があり、永享の乱後も一色伊予守六郎が抵抗を続け、
          永享十二年(1440)に関東管領上杉氏の軍に攻め滅ぼされたとされています。乱に
          際して、六郎が支砦を設けたとも考えられますが、城館があったとする前提に立った
          推論の域は出ません。

           
 北から内出を望む。
内出の台地斜面のようす。 
 同上。
内出の台地上現況。 
 浅井の水(井)。
浅井の水の説明板。 

 
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