大館(おお)
 別称  : 熊野堂大館
 分類  : 山城
 築城者: 不明
 遺構  : なし
 交通  : JR東北本線名取駅よりコミュニティバス
       相互台線に乗り、「みどり台中学校前」下車


       <沿革>
           『日本城郭大系』によれば、康平年間(1058〜65)に安倍貞任の家臣が籠もった
          ところとする伝承があるという。
           昭和五十九年(1984)および平成三〜四年(1991〜92)に、宅地造成にともなう
          発掘調査が行われ、3つの曲輪と多くの掘立柱建物跡、そして土塁や堀跡などが
          検出された。また出土遺物から、鎌倉末〜室町初めごろにかけての城館であると
          推定されている。

          
       <手記>
           熊野堂大館跡は、現在名取市立みどり台中となっていて山ごと消滅しています。
          かつては2つの渓流に挟まれた三方が斜面の峰で、麓からの比高は100m以上
          あったようです。そう考えると、ここまで容赦なく山を削って谷を埋め、そこまでして
          ここに宅地を造成する必要性があったのかな〜と、残念な気持ちもひとしおです。
           およそ鎌倉末〜室町初めごろの城砦と考えられているようですが、同じ峰続き
          には南北朝時代に取り立てられた高舘城があります。大館についても、この支砦
          とみるのが妥当なように思われます。

           
 大館跡周辺現況。
みどり台中学校。 
この青空に大館跡の山がありました。 


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