新宮城(しんぐう)
 別称  : なし
 分類  : 平山城
 築城者: 熊谷氏か
 遺構  : 削平地
 交通  : JR可部線可部駅からバスに乗り、
      「町屋記念碑」下車徒歩5分


       <沿革>
           三入高松城の支城とみられるが、築城の経緯などは定かでない。城跡に建つ三入神社は、
          熊谷氏が高松城の鬼門除けとして創建し、現存する梵鐘は元亀三年(1572)に熊谷高直が
          寄進したものと伝わる。また熊谷一族の末田氏が新宮城主を務めたとされ、子孫は今も三入
          神社の神官として続いている。


     <手記>
           高松城跡の北東(鬼門)にポッコリと突き出た小峰が新宮城跡です。本殿の裏手に1段低く
          広めの平場があり、雑木林となっていることから神社の造作ではなく副郭であったものと推察
          されます。神社が先か城が先かという部分ですが、周囲には堀跡など他の遺構がみられない
          ことから、三入神社の境内を物見程度の砦に取り立てたのではないかと考えています。
           なお、周囲は道幅の狭い住宅地です。南西麓の三つ角のごみ集積所前にしばし駐車させて
          もらおうかと思ったのですが、通りすがりのおばさまに見とがめられてしまいました。ところが、
          神社に参拝したい旨を伝えると、すぐ近くの空き地の所有者に停めさせてもらえるよう頼んで
          おくからと、脇の家へすすと入って行かれました。たいへん有難い思い出として記憶に残って
          います。

 新宮城跡遠望。
三入(八幡)神社本殿。 
 本殿裏手1段下の広い削平地。
 副郭跡か。
削平地から本殿を見上げる。 
 南麓からの参道。


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