山村館(やまむら) | |
別称 : なし | |
分類 : 平城 | |
築城者: 山村氏 | |
遺構 : 堀 | |
交通 : JR桜井線帯解駅徒歩15分 | |
<沿革> 国人山村氏の居館である。山村氏は古市城主古市氏の庶流とされるが、詳しい系譜は 不明である。 享徳二年(1453)に古市胤仙が病没すると、跡を長男胤栄が継いだ。しかし、まだ若年 だったため、一族の山村胤慶が官符衆徒の代理(代官)を務めた。 文正元年(1466)、成長した胤栄は不和になった胤慶を追放したが、半年後に赦免した。 これらの流れから、山村氏は古市氏の最有力分家であったことがうかがえる。 文明二年(1470)、今度は胤慶のみならず数十名に及ぶ一族家臣が胤栄によって追放 された。その後の山村城および山村氏については詳らかでない。古市氏は16世紀初頭に 古市城を失っているため、このときまでには廃されたものと推測される。 <手記> 東から延びる緩やかな台地の角にある、典型的な在地領主の居館です。郭内は民家の 敷地となっていて、西辺に残っている堀が、唯一見学可能な遺構です。 館のある丘陵の南側には窪之庄城があます。この城を巡る戦いに山村の名が現れない ことからも、窪之庄城が係争地となる16世紀初頭までには、やはり山村氏はこの地を離れ ていたものと推察されます。 |
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西辺の堀。 | |
同上。 | |
北麓から館跡を望む。 |