小川台場(おがわ)
 別称  : なし
 分類  : 平城
 築城者: 佐渡奉行所
 遺構  : 土塁
 交通  : 相川市街からバスに乗り、
      「ファミリーオ佐渡相川前」下車徒歩5分


       <沿革>
           文化五年(1808)、異国船に備える目的で佐渡奉行所によって築かれた。その後、配備
          された大砲では外国船に太刀打ちできないとして、奉行所は越後柏崎から鋳物師を呼び、
          嘉永三年(1850)に鶴子で一貫目玉筒を鋳造させた。これに合わせて、小川台場も設備が
          補強されたとされる。
           佐渡には約60か所もの台場があったとされるが、いずれも実戦を経験することなく、明治
          維新を迎えた。


       <手記>
           上述のとおり幕府直轄地の佐渡には多くのお台場が築かれたそうですが、完存している
          ものはここしかないようです。弧を描く土塁の内側に計3本の大砲運搬用土塁がはっきりと
          残っています。規模としては必ずしも大きくはありませんが、遮るものなく水平線が延びる
          日本海とのコントラストはなんとも美しいものです。
           ファミリーオ佐渡相川前という宿泊施設の目の前にあり、敷地内のようにも見えますが、
          中部北陸自然歩道のルート上ということで誰でも自由に見学できます。とくに日暮れ時に
          訪れれば、遺構に加え水平線に沈む神々しい夕日も拝められます。

           
 小川台場の全体フォルム。
近くから。 
 おまけ:日本海の水平線に沈む夕陽


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