相良館(さがら)
 別称  : 相良氏館、平田城
 分類  : 平城
 築城者: 工藤周頼か
 遺構  : なし
 交通  : JR東海道本線藤枝駅からバスに乗り、
      「相良元町」下車徒歩5分


       <沿革>
           後に大名となる相良氏の初期の館跡である。相良氏は、天永三年(1112)に工藤氏の
          庶流・工藤周頼が遠江国榛原郡相良庄に入植したことにはじまるとされる。ただし、周頼
          に至るまでの工藤氏の系譜には諸説あり定かでない。
           源平合戦時の当主・相良頼景は、建久四年(1193)に肥後国球磨郡多良木荘の地頭
          に補任された。頼景・長頼父子は間もなく肥後へ下向し、人吉相良氏の祖となった。相良
          に残った一族もいたとされるが、その後の相良館については不明である。


       <手記>
           相良中学校サブグラウンドの駐車場奥に、ひっそりと標柱が建っているのが相良館に
          関する唯一のよすがです。標柱には長頼のことを「長瀬」と表記しており、思わずクスッと
          してしまいました。産経新聞の静岡古城研究会会長・水野茂さんの連載記事では、この
          標柱の記述を無批判に書き写したのか、やはり「相良長瀬」となっていました笑
           現地は萩間川河口の屈曲部の内側で、当時は浮島のような場所だったのではないか
          と推測されます。屈曲部の外側には、近世相良城跡があります。

           
 相良館跡標柱。
同上。 
相良長頼が「長瀬」と記載されています。 


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