シュヴァルツァー・トゥルム
( Schwarzer Turm )
 別称  : なし
 分類  : 山城
 築城者: 不詳
 交通  : メードリンク駅よりバス、
       「レルヒェンガッセ」バス停下車徒歩15分
 地図  :(Google マップ


       <沿革>
           1596年時点で、この場所に「番所(Wachthäusl)」があったとされる。当時、南西に向かい合う
          メードリンク城がすでに廃墟となっていたことから、これを補う施設としてリヒテンシュタイン城主
          によって築かれたものと推察される。
           1809年、リヒテンシュタイン公ヨハン1世が番所の基壇を利用して新たな塔の建設を開始した。
          防衛目的ではない純粋な芸術建築で、設計は芸術家のヨーゼフ・ハルトムートが行った。塔は
          翌年に完成し、「黒い塔」という意味の「シュヴァルツァー・トゥルム」と名付けられた。
           後に営林署員の役宅として利用され、現在も個人が住宅として使用している。

       <手記>
           シュバルツァー・トゥルムはメードリンク旧市街の背後の丘に建っています。同じ丘陵の北側
          にはリヒテンシュタイン城があり、また谷を挟んだ南西にはメードリンク城があります。
           現在残る建物は防衛施設ではなく芸術作品ということから、こちらで取り上げるべきか難しい
          ところですが、もともとはここに監視施設があったということから遠見番所と同じ扱いとして掲載
          することにしました。
           旧市街入り口のバス停からパーク通りに入って真っすぐ行くと、塔へ向かう遊歩道に出ます。
          それほどきつい登りでもなく、10分足らずで到着します。現在も塔の脇の建物には人が住んで
          いるということなので、こちらの写真撮影は控えました。塔そのものは名所扱いだと思うので、
          プライバシーを侵害しない範囲で写真を掲載させていただいています。
           いかんせん正式な城塞ではないため建物以外には城跡らしい造作はなく、建物の跡と景色
          をひとしきり愛でて次の目的地へと向かいました。

           
 塔の近影。
塔の脇の石壁。 
 メードリンク城からシュヴァルツァー・トゥルムを望む。


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