関根兵庫館(せきねひょうご)
 別称  : なし
 分類  : 平城
 築城者: 関根兵庫か
 遺構  : なし
 交通  : 東武東上線志木駅よりバス
       「宗岡蓮田」バス停下車徒歩5分


       <沿革>
           関根兵庫なる人物の館跡とされ、かつては「兵庫野」の字や「オシロガ」「カマンバ」
          の小字があったとされる。
           正平六/観応二(1351)十二月十九日、足利尊氏方の高麗経澄と直義方の難波田
          九郎三郎が現在の羽根倉橋周辺で合戦に及んだ(羽根倉の戦い)。『志木市史調査
          報告書』の「郷土の地名」によれば、羽根倉の地名は関根兵庫の矢羽根倉があった
          ことによるとされる。これが正しければ、関根兵庫は少なくとも羽根倉の戦い以前の人
          であるということになる。
           江戸時代中期に書かれた『館村旧記』によれば、柏の城西之丸前に関根善左衛門
          なる人物の屋敷があったとされる。この善左衛門と兵庫の関連も考えられるが、確証
          はない。


       <手記>
           館跡は、現在NTTグラウンドとなっています。整備された河川敷の運動場ですので、
          遺構はおろか往時のようすを窺うことさえ困難です。目の前は荒川(かつての入間川)
          なので、こんな低地に館を建ててもすぐに流されてしまいそうな気がするのですが…。
          何かしら水運に関係のある人物だったとも考えられますが、推測をたくましくさせるもの
          さえ見当たりません。
           羽根倉橋の西詰には羽根倉の戦いの説明板と標柱があるそうですが、訪れたときに
          は知らなかったので見ずじまいでした。

           


関根兵庫館跡(NTTグラウンド)。 


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