八幡館(はちまん) | |
別称 : 沢小屋館 | |
分類 : 平山城 | |
築城者: 須田氏か | |
遺構 : 削平地、土塁 | |
交通 : JR東北本線須賀川駅からバスに乗り、 「中山」下車徒歩25分 |
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<沿革> 天正年間(1573〜92)に須田左近大夫が在城していたとされる。左近は同十七年 (1589)の須賀川城の戦いに際し、主君に従って籠城した二階堂家臣の1人として してその名が見える。同戦いで討ち死にしたとされ、その後の八幡館の動静は不明 である。 <手記> 旧田中村の沢小屋集落と初瀬川に挟まれた小高い丘が八幡館とされています。 この日、『大和之古城』管理人のダイさんと登城口を探していると、地元住民の方と 遭遇。怪しまれないよう城跡を訪ねてあの丘に登りたいという旨を説明したところ、 わざわざ丘の所有者の方に話を付けに行って下さいました。城山へはこの所有者宅 を抜けないと上がれないということで、偶然の出会いと地元の方の優しさに感謝する ばかりです。 所有者の方いわく、昔は畑だったが今はやっておらず、氏神があるのでそこまでの ルートだけ草を刈っているそうです。たしかに、ルート以外は残念ながらド藪に埋没 していて、全体像は分かりませんでした。 氏神様は細い土盛り上に鎮座していて、館の土塁の痕跡ではないかとも考えられ ます。とするとその奥が主郭内ということになりますが、やはり猛藪で確証は得られ ませんでした。氏神様の手前も浅く2段に削平されていて、やはり遺構の可能性が ありますが判断に窮します。 頂部の背後へ回ると、鞍部にを削って広大な削平地がありますが、こちらは後世に 造成されたものだそうです。二階堂氏関連の城館は、腰曲輪を並べただけのものが 多くみられるため、土塁で囲まれた主郭と2〜3段の削平地から成る在地領主の館城 とすれば、見学させていただけた範囲でも基本的な構造は推察できるでしょう。 |
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八幡館跡近望。 | |
頂部の氏神様。 | |
氏神様の鎮座する土盛り。 土塁跡か。 |
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土盛りの向こう側のようす。 主郭跡か。 |
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氏神様手前の段差。 遺構かは不明です。 |
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城山から沢小屋集落を俯瞰。 | |
頂部背後の広大な削平面。 こちらは後世の造成だそうです。 |