戸部城(とべ) | |
別称 : 松本城 | |
分類 : 平山城 | |
築城者: 戸部政直か | |
遺構 : なし | |
交通 : 名鉄本線本笠寺駅徒歩5分 | |
<沿革> 今川義元の妹婿とされる戸部新左衛門政直の居城で、今川氏の尾張における重要拠点であった。 時期は不明だが、寺部城主山口重俊が戸部城に攻め寄せ、逆に重俊が討ち死にした。 弘治三年(1557)、政直は織田氏から寝返った鳴海城主山口教継・教吉父子とともに、織田家への 内通を義元に疑われて殺された。まもなく戸部城も廃城となった。 <手記> 戸部城は、鳴海・呼続とともに沿岸街道筋の町として栄えた笠寺の西方にあります。当時は三方を 海に囲まれていたそうです。城跡が密集する笠寺周辺で、珍しく城址碑が建てられていますが、実際 の城跡は碑の立つところから西に300mほど離れた病院のあるあたりだそうです。地図中の点は碑の あるところ、円は実際の城跡の推定域を示したものです。 大きなクスノキが目立つこの城址碑のある五差路には、他に政直の墓や供養碑もあります。そして これらを地元の保存会がと守っているようで、訪れたときには墓周りの掃除をしていた方にいろいろな お話を聞かせていただきました。いわく、毎年政直の命日に供養会を行っていたけれども、メンバーの 高齢化に伴い政直の没後450年となる2007年に、各地に散らばっていた戸部氏の子孫を呼び集めて 最後の法要を行ったそうです。 たしかに山口父子と異なり、義元の妹婿として今川のために尽力したのに、疑われて謀殺されると いうのはさぞ無念であったろうと思いますね。 |
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戸部城址碑周辺。 | |
戸部政直供養碑。 右側に戸部城址石碑もあります。 |