内久保砦(うちくぼ)
 別称  : 内久保山砦
 分類  : 平山城
 築城者: 羽柴秀吉
 遺構  : 不詳
 交通  : 名鉄小牧線田県神社前駅徒歩10分


       <沿革>
           天正十二年(1584)のの小牧・長久手の戦いにおいて、羽柴秀吉方の陣城が築かれた
          とされる。守将は金森長近および蜂屋頼隆と伝わる。


       <手記>
           内久保砦は名古屋経済大犬山キャンパスのある丘陵のどこかにあったとされています
          が、正確な位置は今も不明だそうです。一説には三明神社周辺といわれているようなの
          で、そちらに行ってみましたが、境内より上手の方は灌木がびっしりでした。冬なら踏査
          できるかもしれませんが、それでもはっきりした遺構が見つかる可能性は低そうです。
           境内の南東斜面に削平地が1段ありましたが、その向こうには建物があるようで、遺構
          と判断できるだけの材料は見つかりませんでした。
           そもそも内久保山は、久保山砦のある外久保山に遮られ、小牧山城下を視認すること
          ができません。たとえ岩崎山砦付近の敵兵が攻めてきたとしても、久保山砦を無視して
          内久保砦へ攻めかかるのは難しいでしょう。すなわち、内久保山にはさほど防御施設は
          要らなかったのではないかとも考えられます。将兵の駐屯や兵站地としての役割が主で
          あれば、山麓に陣を布く程度で事足りたということなのかもしれません。

           
 三明神社の鎮座する峰を臨む。
三明神社。 
 境内上手のようす。
境内南東斜面の削平地。 
遺構かどうかは分かりません。 


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