玄蕃屋敷(げんば)
 別称  : なし
 分類  : 平城
 築城者: 平子氏か
 遺構  : なし
 交通  : JR根岸線根岸駅よりバス
       「脳血管医療センター前」バス停下車徒歩5分


       <沿革>
           『新編武蔵国風土記稿』には、「村の戌の方にあり、来由詳ならず」とある。周辺は、
          古来三浦氏一族とされている平子氏の所領であり、玄蕃屋敷も平子氏一族かその
          家人の館と考えられている。平子氏は、大永年間(1504〜20)後期ごろに北条氏に
          よって磯子を逐われた。

       <手記>
           脳血管医療センター北西隅の四つ辻に石地蔵があり、この付近に存在したものと
          推定されています。遺構や案内はありません。
           屋敷跡の南700mほどのところに平子氏館があったとされ、両者は滝頭の谷戸を
          挟んで向かい合っています。また屋敷の北400mほどのところには、平子氏一族の
          石川氏のもあったとされ、玄蕃屋敷が平子氏一族ないし家人の館であったとする
          のは想像に難くありません。屋敷跡は三方を峰に囲まれた館地形にあり、峰側にも
          餓鬼谷や堂免谷、扇ヶ谷といった小谷が入り組んでいます。おそらく、平子氏館から
          では目が届ききらないこういった小谷を管理する目的もあったものと推測されます。

           
 玄蕃屋敷周辺現況。
屋敷比定地にある石地蔵。 


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